クロップハウスに暮らすある女の子の話です。
現在もPTSD(心的外傷後ストレス障害)の治療を継続中です。
症状に伴う薬の副作用もあり、アップダウンが激しかった数年前に比べぼーっと宙をみていることも増えています。その変化に私たちも驚くことがあります。
新しいおうちに来てからは畑やコンポストのなどの作業を通して、静かな土いじりの時間を持つことができ、この素晴らしい環境のおかげで比較的、落ち着いて過ごしています。
花束を作ったり、畑の野菜で糠漬けを漬けて、誰かに喜んでもらうことが嬉しいようです。1人では使い方を気をつけられず道具や物を壊してしまったり、走って捻挫したり、高いところから落下…Aちゃんの場合「まさか」ということが本当に起こるので、ホームでも学校でも本当に目が離せません。
でもこの大地があって、心で身体で地球を感じられる場所に暮らすことができて本当によかったなと思うのです。
この様な子どもたちが暮らしているクロップハウスでは、今年の様にコロナで長期休みともなると「どの様に安定した毎日を過ごすか」ということを考えるのが大変なのですが、この大地のおかげで比較的心身ともに安定した日々を過ごすことができています。疲れたら、ちょっと自然に行きたくなる様に、私たち人間にとって木々や葉、大地のあたたかさや風、どれもなくては生きられないものなのだと痛感します。
季節の移り変わりと風を感じて育つこと。海に足をつけて気持ちいいと思うこと。人間らしいあたたかさを知ること。
子どもたちはホームに来たときは、海水がヒリヒリして痛い!と泣いていました。土も汚いから嫌だ。ご飯らしいご飯はほとんど知らず、お菓子しか食べたことがなかった子ども。そんな子どもたちが今では裸足で走り回り、海でたくましく潜っています。自然に育てられているなと感じます。
長々と書いてしまいましたが、今、子どもたちの遊びに自然が必要です。心と身体に栄養を受けていって欲しいですね。
スタッフのつぶやきでした。