秋の時点ではまだホームを出た後の住居が決まっておらず、寂しさと不安とでいっぱいだった、Aちゃん。グループホームでの体験宿泊などを経て、暮らす場所がやっと決まりました。
サポートを受けながらの一人暮らしです。そばでいつも見守ってきた者として、Aちゃんが自分の選んだ場所で一歩を踏み出せることを非常に嬉しく思います。いつも応援をありがとうございます。みなさまの想いとお力添えに感謝しかありません!
この数ヶ月間、私たちはAちゃんの連携機関と何度も話し合いを重ねました。Aちゃんは「地域で自分の部屋を借りて暮らせることが安心であり、1番の希望」だと言っていました。
大人の前で「こんなこと言っていいのかな?」とか、「一人暮らしになったら全部1人でやるのよ?って言われたけどそんなのできるかな…でもどうやら、そうゆうものみたいだし…」とか「どうせわたしはできないから無理なんだろう…」と思っていた様です。
そんな葛藤がありながら、実際のAちゃんは洗濯やお弁当作り、料理などを頑張っていて一人暮らしに向けて励んでいました。「グループホーム一択ではなく、選択肢がある!」と思えたからこそ、その夢と希望に向かって、厳しいことを言われてもめげずに頑張っていました。
今日ここに至るまでは実は平坦な道ではありませんでした。Aちゃんの夢が潰れかけて、希望がなくなり、やる気も失い、途方に暮れた時もありました。
福祉とはすべての人の幸福。その人がその人らしく生き、生活を豊かに発展させようと求めること。幸福を求めるのは日本国憲法13条にも書かれていますね。当事者の考える幸福を追求していいのです。
「子どもの権利条約」や日本国憲法に書かれている、例えば「個人の尊厳」はやっぱり大切な理念です。病気や障がいがあっても、どんな生い立ちでも、声が聞かれて、その声が尊重される社会へ。「みんなの声が等しく大切にされる社会にするには、どうやって分かり合えないことを乗り越えていくのだろうか?」Aちゃんはそんな問いを私たちに投げかけてくれた様に感じます。
子どもたちを通して問いを与えられ、考える機会を与えられる。決して1人ではできないこのお仕事に感謝です。
これからもAちゃんは私たちの家族!生活は変わるけれども、共に歩んでいきます。